初めての相続相談で大切にしていること

「相続について相談したいのですが・・」

初めて相談に来られる方は、ぼんやりとした不安で来られる方もいらっしゃいますが、何か具体的な心配事を抱えていることがほとんどです。

「相続税がどのくらいかかるのか知りたい」
「遺言書はどのように作ったらいいのか」
「自宅やアパートをどうしたらいいか」
「子どもたちが相続で揉めないか心配」

こうしたご相談に対し、私はすぐに答えを出すことを大切にしていません。

初回相談で何より大切にしているのは、ご相談者のお話をじっくり聴くことです。

まずは1時間から1時間半、じっくりお話を聴く

私の初回相談では、1時間から1時間半ほど時間をかけて、ご相談者のお話を伺います。

なぜ、そんなに時間をかけるのか。

それは、ご相談者が「問題だ」と思っていることだけを聞いていると、本当の問題を見落としてしまうことがあるからです。

相続の問題には、表面に現れている「顕在化した問題」と、まだご本人も気づいていない「潜在化した問題」があります。

例えば、「相続税が心配だから相談に来ました」という方がいたとします。

ところが、よくお話を伺ってみると、相続税そのものよりも、財産の状況や家族の状況を見ると、将来、遺産分割で揉める可能性がある。

このようなことは決して珍しくありません。

だからこそ、最初から一つの問題だけを見るのではなく、まず全体を把握することが大切だと考えています。

一つの問題だけではなく、ご家族全体を見る

私は初回相談では、できるだけ色々な角度・広い視点からご相談者の状況を把握するようにしています。

ご家族は何人いるのか。ご家族の構成は。
それぞれ何歳くらいなのか。
どこに住んでいるのか。
親子や兄弟姉妹の関係はどうなのか。
同居しているのか、離れて暮らしているのか。
相続対策することで、どのような未来にしたいのか。
そして、お話しいただける範囲で財産についても伺います。

その際、私は4世代くらいまでの家族関係図を作成するようにしています。

家族関係を図にしてみると、文章で聞いているだけでは見えてこなかったことが見えてきます。

「この家族構成でこの財産構成だと、遺産分割で問題になるかも知れない」
「この不動産を誰が管理するのか、考えておく必要がありそうだ」
「親御さんが体が不自由にになったり、認知症になった場合の対応はどうするのか」
「節税よりも納税資金の方を考えておく必要がありそうだ」
「自宅をどうするかで問題になるかも知れない」

というように、ご家族が抱えている問題の全体像が見えてくるのです。

ご本人が気づいていない問題が、大きな問題になることも

以前、所沢にお住いの高齢女性から相談を受けたことがあります。
その方は、都内にマンションを所有し、ご自身で自主管理されていました。

ご相談の内容は、「このマンションをこれからどうしたらよいか?」ということでした。

詳しくお話を伺っていくと、そのマンション自体にも老朽化による修繕費の増大や耐震性など、いくつかの問題があることが分かりました。

しかし、それ以上に気になったのは、ご本人がこれから年齢を重ね、体が弱ったり介護が必要になったりしたとき、この不動産を誰がどのように管理するのかという問題でした。

ご本人はマンションそのものについて相談に来られましたが、お話を聴いていくことで、「将来の財産管理」という、別の大きな問題が見えてきたのです。

これは、相続相談ではよくあることです。

本当の問題を明確にすることから、相続対策は始まる

相続対策というと、「遺言書を作る」「相続税を節税する」「生命保険に加入する」「生前贈与する」など、具体的な対策を思い浮かべる方が多いと思います。

もちろん、それらも大切です。

しかし、その前にもっと大切なことがあります。

それは、「そもそも、このご家族にとって本当に解決すべき問題は何なのか」、
「ご家族の皆さんが幸せな生前や相続を実現するためにはどうしたらいいのか」を明確にすることです。

そのためには、目の前にある一つの問題だけを見るのではなく、ご家族の状況を様々な角度から、広い視野で見ていく必要があります。

ですから、私は初めての相続相談では、一つの問題にすぐ答えを出すことよりも、まずご相談者のお話をじっくり聴くことを大切にしています。

お話を伺い、ご家族の現状を整理し、表面に見えている問題だけでなく、まだ気づいていない潜在的な問題まで明らかにする。

「何をするか」を決める前に、「何が本当の問題なのか」を一緒に見つける。

それが、私が初めての相続相談で大切にしていることであり、私の相続コンサルティングの第一歩です。


お問い合わせ・ご相談先

TEL : 090-5580-1050
Mail : yoshino-y0529@nifty.com

お問い合わせ : 所沢相続サポートセンター – 相続の悩みを解決して、笑顔の相続を実現する相続コンサルタント (tokorozawa-souzoku.biz)




この記事を書いた人

吉野喜博

吉野喜博

1951年5月、広島県広島市生れ。現住所は埼玉県所沢市。
国立呉工業高等専門学校建築学科を卒業して、建築の企画・設計・監理業務に約30年従事する。
30年前位から不動産の仕事(ビル・マンション企画開発・販売、土地の仕入れ、仲介業務等)も併行して行う。
2008年から相続の勉強に本格的に取り組む。
2016年から所沢市にて、市民の方を対象に相続勉強会と相続相談会を開催している。
2022年4月に所沢相続サポートセンターを設立。
各所で、相続セミナーの講師および相続相談会の相談員を担当。

趣味:
所沢の米で日本酒を作る会の監事、日本酒を嗜むこと、カラオケ、韓国語の勉強、映画鑑賞。

保有資格:
NPO法人 相続アドバイザー協議会認定 上級アドバイザー、
一般社団法人 相続診断協会認定 上級相続診断士、 公認 不動産コンサルティングマスター、
相続対策専門士、 一級建築士、 宅地建物取引士、 ファイナンシャルプランナー