「相続したいのは、平和への願い」~映画『原爆資料館 語り継ぐものたち』を孫と観て思ったこと

忘れてはいけないものを、孫と一緒に観た

先日、かみさんと小学6年生の孫の三人で、映画『原爆資料館 語り継ぐものたち』を観ました。

私は広島生まれで広島育ち。両親は被爆者です。
原爆は私にとって決して遠い過去ではなく、自分の家族の歴史でもあります。

そしてそれは、広島や長崎だけの問題ではなく、地球に生きるすべての人間に関わる重大な問題です。

だからこそ、この映画を孫にも観てもらいたいと思いました。

原爆を知ることは、過去を振り返るためだけではありません。
現在も核兵器による脅しや核兵器の開発が有り、使用することも懸念されています。

未来に同じ悲劇を繰り返さないために、私たちが何を受け継ぐべきかを考える時間でもありました。

原爆資料館は「心の風化」を止める場所

年月が経つにつれ、戦争を体験した人は少なくなり、私たちの記憶も少しずつ風化していきます。

しかし、忘れてはいけないものがあります。

それが原爆です。

原爆資料館(正式名称:広島平和記念資料館)には、被爆者の遺品や写真、証言が展示されています。
一つひとつは物であっても、その奥には一人ひとりの人生や家族の物語があります。

展示品を目の前にすると、数字では伝わらない現実が心に迫ってきます。

原爆資料館は、単に資料を展示する施設ではありません。

私たちの心の風化を食い止め、「忘れてはいけない」という思いを次の世代につないでくれる場所なのだと、改めて感じました。

語り継いできた人たちへの感謝

この映画では、歴代館長や学芸員の方々が、どのような思いで展示を受け継ぎ、発信してきたのかが丁寧に描かれています。

日本各地や世界中から訪れる人々に、「二度と原爆が使われてはならない」「核と人類は共存できない」「世界が平和であってほしい」という強い信念を伝え続けてきました。

展示内容は時代とともに変わっても、その根底に流れる願いや信念は変わりません。

私は、その使命を何十年にもわたって受け継ぎ、守り続けてこられた方々に心から感謝したいと思います。

その方々がいたからこそ、私たちは今も原爆の現実を学び、平和について考える機会を持つことができます。

もしまだ、原爆資料館を訪れたことがない人は、ぜひ足を運んでいただきたいと思います。

これも「相続」ではないでしょうか

私は仕事柄、「相続」という言葉に毎日のように触れます。

一般的には財産を受け継ぐことを思い浮かべますが、本当に大切なのは、それだけではありません。

人の想い、価値観、願い、生き方を受け継いでいくことも、立派な相続です。

原爆資料館が受け継いできたものは、まさに「平和への願い」です。

その願いを受け取り、さらに次の世代へ伝えていくことも、私たち一人ひとりの役割ではないでしょうか。

今回、孫と一緒に映画を観たことは、私自身にとっても小さな「相続」の時間だったように思います。

子どもや孫たちが、この思いを受け継ぎ、「二度と核兵器が使われない世界をつくりたい」という願いを持ち続けてくれたら、これほど嬉しいことはありません。

財産はいつか使い切ることができます。

しかし、平和を願う心は、世代を超えて受け継ぐことができます。

その「相続」こそが、未来の世界を少しずつ良い方向に変えていく力になるのだと、私は信じています。


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この記事を書いた人

吉野喜博

吉野喜博

1951年5月、広島県広島市生れ。現住所は埼玉県所沢市。
国立呉工業高等専門学校建築学科を卒業して、建築の企画・設計・監理業務に約30年従事する。
30年前位から不動産の仕事(ビル・マンション企画開発・販売、土地の仕入れ、仲介業務等)も併行して行う。
2008年から相続の勉強に本格的に取り組む。
2016年から所沢市にて、市民の方を対象に相続勉強会と相続相談会を開催している。
2022年4月に所沢相続サポートセンターを設立。
各所で、相続セミナーの講師および相続相談会の相談員を担当。

趣味:
所沢の米で日本酒を作る会の監事、日本酒を嗜むこと、カラオケ、韓国語の勉強、映画鑑賞。

保有資格:
NPO法人 相続アドバイザー協議会認定 上級アドバイザー、
一般社団法人 相続診断協会認定 上級相続診断士、 公認 不動産コンサルティングマスター、
相続対策専門士、 一級建築士、 宅地建物取引士、 ファイナンシャルプランナー