相続対策で一番大切なことは何ですか?
そう聞かれたら、私は迷わずこう答えます。
「生前に家族で話し合うことです」
私たちは、生前に家族で相続について話し合い、円満に後世に想いを引き継いでいく社会創りのお手伝いをしています。(相続診断協会のミッション)
ところが実際には、
「それがなかなか出来ません」
という声をよくお聞きします。
なぜ家族は、こんな大切なことを話し合えないのでしょうか。
現場で感じている理由を6つに整理してみました。
①縁起でもないという心理的抵抗
相続の話は、どうしても「死」を連想させます。
そのため、「まだそんな話はしたくない」と感じるのは自然なことかも知れません。
特に親世代ほどこの傾向は強く、話題に出すこと自体がタブーのようになっている家族もあります。
②本音を言うと揉めそうという不安
相続は、お金や不動産など、現実的な利害に関わります。
財産や不公平感に触れるため、「本音を言ったら関係が悪くなるのではないか」「不公平だと思っていることを口に出したらどうなるんだろうか」
そんな不安が、ブレーキをかけてしまいます。
③まだ先の話という思い込み
元気なうちは現実感がなく、「俺はまだ元気だから大丈夫」
「今じゃなくていい」と先送りしてしまう。
そう思っているうちに、あっという間に時間は過ぎていき、いざという時には、話し合う時間も余裕もなくなってしまいます。
④誰が主導するのか分からない
親が言い出すべきか、子が切り出すべきか。
親も子も互いに遠慮しあい、「誰かが言い出すだろう」と思っているうちに、結局誰も動かないまま時間が過ぎていきます。
⑤情報・知識不足による戸惑い
「何から話せばいいのか分からない」
「専門的なことなので難しそうだ」
こうした戸惑いも、話し合いを躊躇させる原因です。
何から話せばいいのか分からず、話し合いのきっかでがつかめない。
完璧な知識など必要ないのですが、分からないからこそ、最初の一歩が出ないのです。
⑥家族関係のわだかまり・過去の対立
これが一番厄介な理由かもしれません。
長年の小さな不満の積み重ね・感情的なしこりや、過去の相続でのトラブルがあり、話し合い自体を避けてしまうことです。
・「あの時ああだった」という昔の不満が消えていない
・「もう相続には関わりたくない」
・親に対する不信感が残っている
・兄弟間でそもそも会話が難しい
そんな気持ちがあると、相続の話し合いは“避けたいテーマ”になってしまいます。
相続の話をすることは、時に、過去の感情に触れることでもあるからです。
おわりに

家族で話し合えない理由は、単なる知識不足ではなく、
話し合えない理由も一つだけということではなく、複合的に絡んでいることが多いようです。
そして、心理・関係性・タイミングが複雑に絡み合っています。
ここで少し厄介なのは、話せない理由の半分は、知識不足や先送りと違って、感情の問題だということ。
だからこそ大切なのは、「正しい知識を伝えること」だけではありません。
安心して話せる場をつくること
これが、相続対策の出発点だと考えています。
相続は、単なる財産の引継ぎではなく、家族の想いをつなげる大切な機会です。
その第一歩として、生前に家族での話し合いを行ってみてはいかがでしょうか。
相続コンサルタントは、家族会議支援®︎という形で家族が安心して話せる場を作り、家族の話し合いを支援しています。
家族でうまく話せない、どうやったらいいのか分からないという方はご相談ください。
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