憲法記念日に思うこと
毎年、5月3日の憲法記念日になると、各報道機関が憲法に関する世論調査を発表します。
「憲法改正は必要か、必要でないか」「憲法9条をどう考えるか」など、さまざまな設問が並びます。
その結果を見ると、改憲に賛成する人、慎重な人、反対する人、それぞれに理由があります。
安全保障の環境変化に対応すべきだという声もあれば、現行憲法の理念を守るべきという声もあります。
いずれも大切な意見ですし、どちらが正しいという単純な話ではありません。
ただ、ここで一つ、どうしても気になる点があります。
それは、“私たちは、どれだけ憲法の中身を知っているのだろうか?”ということです。
「知らないまま議論していないか?」という問い
世論調査では、憲法について「よく知っている」「ある程度知っている」と答えた人が約半分。一方で「あまり知らない」「まったく知らない」もほぼ同じくらいの割合です。
さらに、「憲法を読んだことがあるか」という問いには、「読んだことがある」が約40%、「読んだことがない」が約60%という結果も見られます。
つまり、実際に憲法を読んだ人は半分以下ということになります。
改憲か護憲かという大きなテーマを語る前に、そもそも憲法に目を通している人が少ない。
憲法を読んでいないのに、改憲に賛成とか反対とか言っていることになります。
これは少し不思議な状況ではないでしょうか。
料理で言えば、料理を食べずに味の良し悪しの議論しているようなものかもしれません。
まずは料理を食べてみること。それが出発点だと思います。
憲法の本質は「国家を縛るルール」
憲法とは何か。
この問いに対して、とても大切なポイントがあります。
それは、憲法は国民を縛るものではなく、国家権力を縛るものだということです。
憲法を守る義務を負うのは、私たち国民ではなく、総理大臣、国務大臣、国会議員や公務員といった「権力を持つ側」です。(第99条)
これは、過去の世界大戦の反省から生まれた考え方です。第二次世界大戦では世界全体で数千万人もの尊い命が失われたと言われています。
国家が暴走し、国民の命や自由、権利が侵害されることが二度とないように。そのための歯止めとして憲法が存在しています。
また、憲法98条には、憲法が「最高法規」であることが明記されています。つまり、すべての法律や制度は、憲法に従わなければなりません。
そして、憲法前文の最後に、日本国民は前文の理念を全力をあげて達成することを誓う、と宣言しています。
ここには、主権者として「ただ憲法に守られるだけでなく、自ら関わって世界平和を実現していこう。抑圧のない世界にしていこう。全世界の国民が等しく恐怖と欠乏から免れ、平和の内に生きていく世の中にしよう」という意志が込められています。
「知憲」から始まる本当の議論
私は、「改憲か護憲か」という議論の前に、「知憲(ちけん)」が必要ではないかと思います。
「知憲」とは、憲法改正の賛成・反対にかかわらず、まずは国民一人ひとりが「憲法を知る」ことの重要性を説く考えです。
賛成でも反対でもいい。
どちらの立場であっても、まずは憲法を読んでみること。どんなことが書かれているのかを知る。そこから自分なりの考えを持つ。
それが、本当の意味で、国民が主役の民主主義社会を作っていく道ではないでしょうか。
憲法は、私たち一人ひとりの暮らしや権利に深く関わる、いわば「社会の根本的な設計図」です。
設計図を知らずに、良い建物を建築することはできません。
まずはページを開いてみること。
憲法は全部で100条位です。難しく考えず、少しずつでもいいから読んでみること。
その小さな一歩が、より良い社会につながっていくように思います。
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