人生100年時代、夫婦のどちらかが先に旅立ち、残された方が「一人で生活する」場面は珍しくありません。
私の場合は配偶者が亡くなった訳ではありませんが、突然妻の兄の介護のため妻が実家に行くことになったため、現在2ヶ月半ほど一人で生活しています。これからどの位この生活が続くのか、今のところ見通せません。
私も多くの男性高齢者と同様、家事や料理の殆どを妻任せにしていたため、どこに何が有るのか、どうやったらいいのか分からないといったことが起こりました。
今回は、男性高齢者が一人になっても、何とか自立して生活でき、自分らしく生きていくためにはどうすればいいかを考えてみました。
「家事能力」を身につけることが自立の第一歩
やはり家事能力を身につけないと、一人では生活していけません。
基本的に家事ですることは、掃除、洗濯、料理です。
掃除については、トイレ掃除は毎朝やりますが、その他の所は掃除機で3日に1回程度かければ済むので、そんなに大変ではありません。
洗濯も一人分だと3~4日に一回、洗濯機を回して干して、洗濯物をたたむという作業なので、面倒ですが、これも慣れればそんなに大変ではないです。
やはりちょっと面倒なのが料理です。
ご飯は炊飯器で炊き、豚汁も作ります。あとはサラダや炒め物などの料理、卵焼き、魚を焼くといった簡単な料理は行えます。
最近はスーパーに行けば、お惣菜や冷凍食品で美味しいものが沢山有るので、男性高齢者にとっては非常に助かります。
と言う事で、家事も慣れてルーティン化してしまえば、生活にリズムも生まれ、自立して生きている気分になれます。
健康であること
一人になった時、健康なのか健康でないかは、大きな違いがあります。
健康であれば、自分でいろんなことが出来ますが、健康でなければ他人の助けが必要になることも有ります。
私も現在、軽いぎっくり腰で腰が痛いため、動くのが少し辛い状態ですが、まだ動けるため自分で何とか生活できています。
これが動けなくなると、途端に一人生活は厳しくなるでしょう。ヘルパーさんに来てもらって生活できるかどうか検討しなければいけません。
健康を損なうと生活は一気に不安定になります。
毎日の散歩、軽い筋トレやストレッチ、整骨院で腰のメンテナンス、年1回の健康診断、胃や大腸の内視鏡検査
これらを継続的に行って、できるだけ健康な高齢期を過ごすように心がけたいと思います。
社会とのつながりを持つ
男性は退職後、急に人間関係が狭くなる傾向があると言われます。
家にこもりがちになると、誰とも話さない日が増え、孤独な気分になってきます。
妻がいる時は、まだ話す人がいるのでいいですが、妻がいなくなると話す人がいなくなってしまいます。
私の場合、相続コンサルタントという仕事を行うことでお役立ちをさせて頂いています。
相続のご相談を受けたり、生前や相続時のサポートをしたり、相続の勉強会に参加したりと、いろいろ社会とつながりを持たせて頂いています。大変ありがたく思っています。
高齢者は、「きょうよう」(今日用事がある)と、「きょういく」(今日行くところが有る)が必要と言われています。
社会とつながって生きていくことが、生き生きと生きていくことにつながるように思います。
いざという時の事を考えておく
高齢になると、突然重い病気になったり、転んで骨折をして入院したり、あるいは死んでしまうことも考えておかなければいけません。
財産関係は整理しておき分かるようにしておく。
いざという時の自分の希望を伝えておく。
将来、身体能力や判断能力の低下を見据え、見守り契約や財産管理等委任契約、任意後見契約なども検討し必要なら整えておく。
これらは自分のためにも、そして家族など回りの人の負担を減らすためにも有効な備えです。
私も自分と妻の財産管理等委任契約を作成する準備をしています。また一人になると見守り契約も検討する必要があります。
ですので、見守りサービスや配食ザービスなども調べておこうと思います。
そして、特に一人暮らしでは、「いざという時に助けてくれる仕組み」を持つことが大切でしょう。
地域包括支援センターや市の高齢者支援課の連絡先、連絡先カード、救急隊員の方へのノートなども備えておきたいと思います。
まとめ
男性高齢者が一人で生きていくために、特別な能力は必要ないと思います。
家事能力、健康、社会とのつながり、いざという時の備え、支援サービスの活用。
どれも小さなことですが、これらを積み重ねることで、自立し自分らしく生きていけると思います。
「もし一人になったらどうするか?」
これは相続対策と同様に、元気なうちに考え、準備しておくことが重要だと思いました。