相続対策より生前対策
相続の個別相談や相続対策に対応していると、お父様が相続対策にあまり乗り気でない場合があります。
大抵の場合は、配偶者や子供から相談や対策の申込みがあった場合です。
妻や子供から、相続対策が必要だと言われて対策の必要性は認識しているけれども、今一つ真剣になれていない、自分事として捉えられていません。
子供達の視点から見れば相続対策はすごく重要ですが、お父様にとってはこの先何年生きるかも分からない自分の生前のことの方が直面する課題です。
相続対策は子供達の視点から見ることが多いですが、親の視点から見たら自分の生前対策の方が優先します。
人生100年時代と言われ、これから先自分がどんな病気になるかも分からない、認知症になるかも知れない。
自分だけでなく配偶者が病気や認知症になる可能性もあります。
そうなったら日々の暮らしはどうなるのか。
色々な介護サービスを受けたり、高齢者施設に入る可能性もある。
それらのことに対して、どれだけお金がかかるかも分からない。
いろいろ考えると頭が混乱して憂鬱になってきます。
ですから、お父様にとっては生前の問題が一番の関心事なのです。
高齢者の思い
高齢者の増加に伴って相続も増加し、大相続時代と言われています。
相続対策の重要性が叫ばれ、多くの方が相続対策に関心を持っています。
相続対策の目的は、高齢者が亡くなった時、残された家族が揉めないように円満に円滑に財産を引き継ぐことに主眼を置いています。
これはこれで凄く大切なことで、私は相続コンサルティングのサポートをさせて頂く場合、必ずこれらの事は考えて対策します。
しかし、当の高齢者の方の思いはどうなのかと考えることがあります。
勿論自分が亡くなった後のことは心配です。
自分が死んだ後、家族に自分の事で迷惑をかけたくない。
残された家族が揉めないようにしたい、残された家族が幸せになって欲しい、という思いはお有りでしょう。
でも、まだ自分は生きています。
生きている間のことが一番心配だし、一番大切です。
残された時間はそんなに多くはないかも知れませんが、それでも一度しかない人生、悔いなく生きたいと思われているでしょう。
私自身も高齢者ですので、そんな思いがよく分かります。
高齢者は残された人生を自分らしく生きたい
歳をとることはマイナスイメージで捉えられることが多いですが、良いこともあります。
特に下記の三つは、歳をとったことで得られる最大のメリットです。
1.第一線を退いていることが多いので、自分で自由に使える時間がたくさん有るということです。
これは何物にも代え難い、人生のご褒美です。
人生のゴールデンタイムです。
自分がやりたいことをやり、行きたい所に行くことができます。
2.人間関係であまり気を遣わなくて済む。
仕事ですと嫌な人とも付き合わなければいけませんが、仕事でなければ嫌だったら付き合わなくても済みます。
人間関係のストレスがすごく減少します。
3.年金が支給される。
人によって、十分な額の人がいたり足りない人もいると思いますが、働かなくても固定収入があるということは、すごくありがたい事です。
これら良いこともあるので、高齢者のメッリトを最大限享受して、できるだけ健康で長生きし人生を全うしたいものです。
但し、高齢になれば体もあちこち疲れてきたり故障してきます。
その予防と、もし体が病気や故障したとき、認知症になった時に備えておくことは大切です。
そのための生前対策です。
先ず高齢者がこれからもできるだけ本人が望む形で生活ができ、自分らしく生きて人生を全うすること。
そのための生前対策が一番目に考えること。
その上で二番目として、財産が残っていれば、遺された人達が揉めないように円滑に財産を相続する。
そういう順番で考えることが、相続対策では大切だと思います。
生前対策、相続対策をお考えの方は、ぜひ一度ご相談ください。
TEL : 090-5580-1050
Mail : yoshino-y0529@nifty.com
お問い合わせ : 所沢相続サポートセンター – 相続の悩みを解決して、笑顔の相続を実現する相続コンサルタント (tokorozawa-souzoku.biz)