「終活をそろそろ考えないと…」
そう思いながらも、なかなか行動に移せない方は少なくありません。
私も相続相談の現場で、「やらなければと思いながら、まだ何も手をつけていません」という声をよく耳にします。

でも、人はいつ死ぬか分かりません。
終活も相続対策も、いつ来るか分からない“その日”に備える準備です。
明日かもしれない未来のために、今日一歩を踏み出すことが大切です。
多くの方が、いざ相続が起きてから「もっと早くやっておけばよかった」と悔やまれるのを、私は何度も見てきました。

「始めること」が一番のハードル

何かを始めるとき、私たちは大きなエネルギーを使います。
頭ではわかっていても、最初の一歩がなかなか出ない。これは誰にでもある自然な心理です。

韓国には「シジャギ パニダ(시작이 반이다)」という諺があります。
直訳すれば「始まりが半分だ」。つまり、「始めることができたら、もう半分は達成したようなものだ」という意味です。
止まっている大きな石を転がすには、最初に大きな力がいりますが、一度動き出すと自然に転がっていきます。
終活も同じで、始めてしまえば少しずつ進み出すものなのです。

「作業興奮」という脳の働き

実は、心理学にも“始めることの力”を裏づける現象があります。
それが「作業興奮(さぎょうこうふん)」です。

作業興奮とは、「やる気が出たらやる」のではなく、「まず手をつけることでやる気が出てくる」という心理的メカニズムです。
たとえば、気乗りしない片づけでも、いざ机の上の紙を1枚動かした途端に集中し始めて、気づけば全部整理できていた──そんな経験はありませんか?
これは、作業を始めたことで脳が刺激され、ドーパミンという“やる気ホルモン”が分泌されるためです。
特に、簡単なことから手をつけるほど作業興奮は起きやすく、自然と意欲が湧いてきます。

終活もまさに同じです。
難しく考えず、「とりあえず通帳をまとめてみる」「思い出の写真を整理してみる」など、小さな行動から始めることで、気持ちがどんどん前向きになっていくでしょう。
ですから、まず30秒やってみる、あるいは1分だけやってみましょう!

「完璧にやろう」と思わなくていい

多くの人が“終活を始められない理由”の一つは、「何から手をつけたらいいか分からない」「ちゃんとやらなきゃ」と思いすぎることです。
でも、完璧を目指す必要はありません。
終活は人生の整理整頓ですから、少しずつで十分です。

まずは現状の「見える化」から。
財産や持ち物をリスト化したり、家族に伝えておきたいことをノートに書いたりするだけでも立派な第一歩です。
動き出すことで、次にやるべきことが自然と見えてきます。これも作業興奮の効果です。

今が始めるチャンス

「いつかやろう」と思っているうちは、きっとその“いつか”は来ません。
終活こそ、「いつ始めるの?」「今でしょ!」の典型です。
やる気が出るのを待つより、まずはやってみる。
その一歩が、あなたの心を軽くし、ご家族の安心につながります。

もし「どう進めればいいか分からない」「どのように整理すればいいか分からない」という方は、ぜひお気軽にご相談ください。
一緒に、あなたらしい終活の第一歩を踏み出しましょう。


お問合せ・ご相談先

TEL : 090-5580-1050
Mail : yoshino-y0529@nifty.com

お問い合わせ : 所沢相続サポートセンター – 相続の悩みを解決して、笑顔の相続を実現する相続コンサルタント (tokorozawa-souzoku.biz)

この記事を書いた人

吉野喜博

吉野喜博

1951年5月、広島県広島市生れ。現住所は埼玉県所沢市。
国立呉工業高等専門学校建築学科を卒業して、建築の企画・設計・監理業務に約30年従事する。
30年前位から不動産の仕事(ビル・マンション企画開発・販売、土地の仕入れ、仲介業務等)も併行して行う。
2008年から相続の勉強に本格的に取り組む。
2016年から所沢市にて、市民の方を対象に相続勉強会と相続相談会を開催している。
2022年4月に所沢相続サポートセンターを設立。
各所で、相続セミナーの講師および相続相談会の相談員を担当。

趣味:
所沢の米で日本酒を作る会の監事、日本酒を嗜むこと、カラオケ、韓国語の勉強。

保有資格:
NPO法人 相続アドバイザー協議会認定 上級アドバイザー、
一般社団法人 相続診断協会認定 上級相続診断士、 公認 不動産コンサルティングマスター、
相続対策専門士、 一級建築士、 宅地建物取引士、 ファイナンシャルプランナー