今年一番嬉しかったニュースは、日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)がノーベル平和賞を受賞したことです。
受賞理由は、「核兵器のない世界の実現を目指して長年尽力し、核兵器が二度と使われてはならないことを、目撃証言を通じて身をもって示してきた」ことです。

この素晴らしい受賞に、心からの敬意と賛辞を送りたいと思います。

若い世代に伝えたい8月6日、8月9日

私の両親は、広島原爆の被爆者です。
幼い頃から親の話や、学校の授業の中、広島平和記念資料館(原爆資料館)・原爆ドームの見学などで、原爆の悲惨さを聞いたり見たりして育ちました。
平和公園にある原爆死没者慰霊碑の碑文には、「安らかに眠って下さい 過ちは繰返しませぬから」と刻まれています。
この碑文は、すべての人々が原爆犠牲者の冥福を祈り、戦争という過ちを再び繰り返さないことを誓う言葉です。

原爆の悲惨さを知ったことは、私の人生に深い影響を与えました。
戦争や核兵器の恐ろしさを知り、二度と繰り返してはならないという強い信念を持つようになりました。

しかし最近、若い世代の中には、8月6日や8月9日が何の日か知らない人が増えていると聞きます。
これらの日は、広島と長﨑に原爆が投下された日です。
この原爆がいかに多くの人々の命を奪い、人生を変えたかを、ぜひ知っておいて欲しいと思います。

核抑止の現実と危うさ

核兵器について言えば、現在配備されている核弾頭の数は減っているものの、技術的に進化した核兵器が増加しています。
核弾頭を搭載できる極超音速ミサイルが開発され、従来のミサイル防衛システムでは探知し迎撃が難しいスピードと機能性を有した核兵器が出現しています。
世界は核軍縮・核廃絶とは逆の、核増強の方に向かっています。

表面的には核抑止によって平和が保たれているように見えます。
しかし、核抑止の本質は「核兵器による脅し合い」です。
脅し合いによってお互いが核兵器の使用せず、平和を保つという考え方です。
しかし、このような危うい状態は、いつ崩れてもおかしくありません。

実際、ロシアのプーチン氏がウクライナに対して核兵器使用を示唆するような発言をしたり、イスラエルの閣僚がガザでの核使用をほのめかしたりした事は記憶に新しいです。
ウクライナに対して核が使用されれば、ウクライナを支援しているEUやアメリカがロシアに反撃することが考えられます。ガザに対して核が使用されれば、パレスチナを支援しているイランなどが反撃することが考えられます。
このような状況を見ると、核抑止という考え方は既に破綻していると言えるでしょう。

現代の核兵器は、広島や長﨑の原爆をはるかに超える破壊力を持っています。
一度使用されれば、取り返しのつかない事態を招くのは明らかです。

核保有を米ロ英仏中だけに認める核不拡散条約(NPT)体制からイスラエル、インド、パキスタン、北朝鮮は外れており、これらの国は核を保有し増強しています。

さらに、核兵器保有国の指導者が核兵器のボタンを持っているという事実があります。
彼らたった一人の考えで、地球上の人類82億人の生命や運命が握られています。
指導者の中には独裁者もいます。

これは考えてみると恐ろしいことです。
国の指導者とは言え、追い詰められるとどのような精神状態になるか分かりません。(この前の韓国大統領のように) 場合によっては核兵器を使ってしまうかも知れません。
また、敵国が核弾頭を発射したという誤った情報により、指導者が核のボタンを押してしまうかも知れません。
過激化組織「イスラム国(I S)」などの非国家組織に核兵器が渡れば、制御不能です。
そして、一度使われれば人類は破滅です。

核のない未来を目指して

核と人類は共存できません。
その現実を、私達は真摯に受け止める必要があります。

日本被団協のノーベル平和賞受賞をきっかけに、世界が核廃絶に向けて再び動き出してくれることを切に願います。

私の夢は、子や孫の世代に核の恐怖のない世界を残すことです。
そういう気持ちを子や孫に伝えることが、私にとっての相続です。
核のない世界を作ることは簡単ではありませんが、一歩一歩前進することが大切だと信じています。
日本被団協が成し遂げた成果に感謝しながら、私もまた、微力でも自分に出来ることを考え行動していきたいと思います。

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この記事を書いた人

吉野喜博

吉野喜博

1951年5月、広島県広島市生れ。現住所は埼玉県所沢市。
国立呉工業高等専門学校建築学科を卒業して、建築の企画・設計・監理業務に約30年従事する。
30年前位から不動産の仕事(ビル・マンション企画開発・販売、土地の仕入れ、仲介業務等)も併行して行う。
2008年から相続の勉強に本格的に取り組む。
2016年から所沢市にて、市民の方を対象に相続勉強会と相続相談会を開催している。
2022年4月に所沢相続サポートセンターを設立。
各所で、相続セミナーの講師および相続相談会の相談員を担当。

趣味:
所沢の米で日本酒を作る会の監事、日本酒を嗜むこと、カラオケ、韓国語の勉強。

保有資格:
NPO法人 相続アドバイザー協議会認定 上級アドバイザー、
一般社団法人 相続診断協会認定 上級相続診断士、 公認 不動産コンサルティングマスター、
相続対策専門士、 一級建築士、 宅地建物取引士、 ファイナンシャルプランナー