安心を届ける仕事として

以前、遺言公正証書の作成をお手伝いし、私が長くサポートをさせていただいている高齢姉妹のお客様から、尊厳死宣言公正証書を作りたいのでサポート欲しいとのご依頼がありました。
以前から尊厳死宣言についてはご案内していましたが、やっと作りたいという気になられたようです。
公証人とのやり取りを経て、先月、姉妹お二人が公証役場に足を運ばれ、無事に尊厳死宣言公正証書を作成することができました。
帰り道で歩きながら、妹さんが私にかけてくださった言葉――「長い間気になっていたけど、これでやっと安心しました。」――そのひとことが、胸に響きました。
改めて、私たち相続コンサルタントの仕事は、お客様がこれからを安心して生きていけるように支えることだと実感しました。
延命医療と自己決定権
現代の医療は進歩し、かつてなら救えなかった命がつながるようになりました。
しかしその一方で、意識がないまま長期にわたり寝たきりの状態で生き続ける患者さんが増えています。
また、治る見込みがなく死期が迫っていて苦痛にも関わらず、延命措置でただ生かされている状態の患者さんもいます。
そのような状態が本当に本人にとって幸せなのか――これは本人にとってもご家族にとっても重い問いかけです。
生きるか、死ぬか、どのように生きるか、自分の人生の最後はどうありたいか。
これは究極的には本人自身が判断すべきことであり、尊厳死宣言は「自己決定権」の問題と深く関わっています。他人が決めることではありません。
政治の世界では時に「医療費削減」の観点で議論されることがありますが、本質はそこではありません。
あくまで「生きる人の尊厳を守る」という視点が大切なのです。
尊厳死宣言公正証書の意義
尊厳死宣言は、本人の精神が健全であり、自らの真意に基づいてなされる必要があります。
これは単に書面を作ることが目的ではなく、「自分の意思を明確に表し、家族や医療関係者に伝える」という極めて大切な行為です。
今回の姉妹のお客様も、「もし自分が病に倒れたとき、最後まで自分らしく生きたい」という思いを、しっかりと形にされました。
公正証書として残すことで、家族も医療者もその意思を尊重しやすくなります。
これからも安心のために
「安心しました」というお客様の声に触れるたびに、この仕事の意義を強く感じます。
相続や終末期の問題は、誰にとっても避けられないテーマです。
だからこそ、専門家として寄り添い、一つひとつのご希望を形にしていくことが重要だと思っています。
これからも、尊厳死宣言公正証書の作成サポートをはじめ、お客様が安心して未来を迎えられるように取り組んでいきたいと思います。
ご相談・お問合せ先
TEL : 090-5580-1050
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お問い合わせ : 所沢相続サポートセンター – 相続の悩みを解決して、笑顔の相続を実現する相続コンサルタント (tokorozawa-souzoku.biz)