以前、相続相談で、「二次相続の時の相続税が心配なので相談したい。」と言って来られた人がいらっしゃいました。

お話しを詳しく伺うと、ご夫婦には知的障害の成人のお子様がいらっしゃり、相続税の事よりも、このままでは大きな問題が起きることが想定されました。

お話しを詳しく聴かないと、本当の問題を見落としてしまう

私は初回の相続相談で、1時間から2時間位かけて、ご相談者のお話をしっかりお聞きするようにしています。

そうしないと、ご相談者の本当の問題を見落としてしまう事が有るからです。

この場合も、ご相談者が相談された相続税のことだけに対応してしまうと、他の大きな問題が見落とされたまま認知症や相続になった時に、取り返しのつかない大きな困難にぶつかる事が想定されました。

そのため、ご相談者のお話をしっかりお聴きした後、遺言書の作成や任意後見・家族信託・死後事務委任・ご両親亡き後の子供さんの問題等のお話しをさせて頂きました。
そして、今回は取り敢えず夫婦相互遺言を作成しておく事にして、事態の進行によりまた色々対策を検討する事になりました。

この様に、ご相談者が問題だと思っていることだけでなく、私達専門家から見ると、もっと今から対処しておかなければいけない事が多くあります。

私の相続の師匠の川口宗治氏が言われるように、多くのご相談者が相続の本当の問題に気付いていない事や、ご相談者が自分の思っている事を言語化出来ていない事も多々有ります。

そのため私は先ず、ご家族の構成や年齢、住まいの状況、それぞれの関係性などをお聞きし、4世代分位の家族関係図を作成します。
それから、可能な範囲で財産の状況も聞かせて頂きます。

そうすることによって、ご相談者のご家族の問題がおおよそ見えてきます。

その後、ご相談者のご相談内容を詳しくお聞きし、思いや感情面なども聴かせて頂きます。

そして、この相続対策で到達したい目標や将来の希望なども併せて聴かせて頂きます。

これらのヒアリングを行うことによって、ご家族の現状や問題点が明確化され、これからの対策の方向性が見えてきます。

また、私が聴いたり質問する事によって、ご相談者ご自身が問題点に気付かれる事も有ります。

以上の理由から、私は初回の相続相談ではヒアリングを重視しています。

ですから、ご相談に来られた時は、どうか嫌がらずに出来るだけ詳しくお話しを聴かせてくださいね。

この記事を書いた人

吉野喜博

吉野喜博

1951年5月、広島県広島市生れ。現住所は埼玉県所沢市。
国立呉工業高等専門学校建築学科を卒業して、建築の企画・設計・監理業務に約30年従事する。
30年前位から不動産の仕事(ビル・マンション企画開発・販売、土地の仕入れ、仲介業務等)も併行して行う。
2008年から相続の勉強に本格的に取り組む。
2016年から所沢市にて、市民の方を対象に相続勉強会と相続相談会を開催している。
各所で、相続セミナーの講師および相続相談会の相談員を担当。

趣味:
所沢の米で日本酒を作る会の監事、日本酒を嗜むこと、カラオケ、韓国語の勉強。

保有資格:
NPO法人 相続アドバイザー協議会認定 上級アドバイザー、
一般社団法人 相続診断協会認定 上級相続診断士、 公認 不動産コンサルティングマスター、
相続対策専門士、 一級建築士、 宅地建物取引士、 ファイナンシャルプランナー