相続の勉強会に参加される方は、まだ遺言を書いていないか、これから書こうと考えていらっしゃる方が多いです。
財産が多い少ないに関わらず、私は出来るだけ遺言を書いた方が良いとお勧めしています。

私も財産と言えるものは殆ど有りませんが、遺言を書いています。
2年に一度位の頻度で書いています。
それは、次のような理由からです。

なぜ遺言を書いた方がいいのか?

一番大きな理由は、遺言者の想いを子や孫に伝える手段として、遺言を書いた方が良いと思うからです。

相続というと現在は、財産の引き継ぎの話ばかりになっています。
もちろん財産の承継は大切な事ですが、相続の本質はそれだけではないと思います。

「相続」という字は、「すがた」を「続ける」と書きます。

「親」という字は、「立っている木を見る」と書きます。
この場合、木は親を指し、それを子供が見るということでしょう。

相続の本質は、親や先人の「すがた、想い、生き様」を受け継いでいくことだと言う事を聞いたことがあります。

財産の多寡に関わらず、親が生きている間に大切に思ってきたことや大切にしてきたこと、配偶者や子供やお世話になった人への思いを伝えるのが遺言の最大の役割ではないでしょうか。

そういう意味では、遺言の本文は勿論大切ですが、本文の後に書く「付言(ふげん)」は、法的効果は有りませんが、想いを伝えるのに非常に重要な文章なので、是非書いて頂きたいと思います。

二番目の大きな理由は、自分が築いてきた大切な財産を巡って、遺された相続人達が争ったり人間関係が悪くなったりさせないため、自分の想いを伝える手段としての遺言です。

その他の大きな理由としては、各家庭の実態を考慮した、実質的な公平を図る手段としての遺言です。

遺言を書く前に、財産の承継のことだけでなく、親が要介護になった時のことや祭祀の承継のことなども含めて家族で話し合い、皆で納得したものを遺言に書けば、遺言によって争いになったり相続人同士の関係が悪くなることが無いでしょう。

そういう意味では、遺言を書く前に家族会議をされることをお勧めします。
私たちは家族会議を支援しています。

以上述べてきたように、遺言は遺言する人も遺言される人も幸せになるための手段です。
是非遺言を書いて、幸せな相続を実現して頂きたいと思います。

次回のブログでは、問題や紛争にしないために、是非遺言を書いておいた方が良い場合について書きます。

この記事を書いた人

吉野喜博

吉野喜博

1951年5月、広島県広島市生れ。現住所は埼玉県所沢市。
国立呉工業高等専門学校建築学科を卒業して、建築の企画・設計・監理業務に約30年従事する。
30年前位から不動産の仕事(ビル・マンション企画開発・販売、土地の仕入れ、仲介業務等)も併行して行う。
2008年から相続の勉強に本格的に取り組む。
2016年から所沢市にて、市民の方を対象に相続勉強会と相続相談会を開催している。
各所で、相続セミナーの講師および相続相談会の相談員を担当。

趣味:
所沢の米で日本酒を作る会の監事、日本酒を嗜むこと、カラオケ、韓国語の勉強。

保有資格:
NPO法人 相続アドバイザー協議会認定 上級アドバイザー、
一般社団法人 相続診断協会認定 上級相続診断士、 公認 不動産コンサルティングマスター、
相続対策専門士、 一級建築士、 宅地建物取引士、 ファイナンシャルプランナー